530万人のCOPD患者が存在、未治療者も多数
ノバルティス ファーマ株式会社とMeiji Seika ファルマ株式会社は1月15日、ノバルティス ファーマが慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療薬として製造販売している「ウルティブロ(R)吸入用カプセル」(一般名:グリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩)および「シーブリ(R)吸入用カプセル50µg」(一般名:グリコピロニウム臭化物)について、国内の共同プロモーションに関する契約を締結したと発表した。
COPDは、たばこの煙などの有害物質を長時間にわたり吸入することで発症する肺の進行性慢性疾患。主な症状は、咳、痰や動作時の呼吸困難などで、患者のQOLが著しく低下するだけでなく、症状は徐々に進行して、やがて呼吸不全を起こす命にかかわる病気である。
現在、国内の医療機関でCOPDと診断された患者は約17万3,000人と報告されている一方、疫学研究から得られたデータからは530万人と推定されており、未治療のCOPD患者が多数存在することが示唆されている。
「ウルティブロ」と「シーブリ」で2016年2月以降開始
ウルティブロは、2013年11月に発売された長時間作用性抗コリン薬(LAMA)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)の配合剤で、作用機序の異なる2つの薬剤を含有した1日1回吸入の長時間作用性気管支拡張剤。シーブリは、2012年11月に発売された「ウルティブロ」に配合されているLAMAの製剤。
今回の契約により、ノバルティス ファーマとMeiji Seika ファルマは、2016年2月1日以降、国内で両製品の共同プロモーションを開始するとしている。
ノバルティス ファーマは、呼吸器領域において高い専門性と強固な基盤を築いているMeiji Seika ファルマのパートナーシップが得られたことにより、今まで以上にCOPD治療薬に関する適正使用情報を迅速かつ広汎に提供できると考えており、多くのCOPD患者の治療ニーズの充足とベネフィットの向上に貢献できることを期待している。
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・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース