■血液製剤など8製品停止へ
厚生労働省は8日、化学及血清療法研究所が長年にわたって国の承認と異なる方法で血漿分画製剤を製造し、当局の査察に対して不正な製造記録を作って組織ぐるみで隠ぺいしてきたとして、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づき業務停止命令を出した。停止期間は18日から5月6日までの110日間。製造販売業許可取り消し相当の悪質な事例に相当すると判断し、これまで過去最長だった105日間を上回る厳しい処分を下した。化血研は、製造販売する血液製剤、ワクチン等35製品のうち8製品を出荷できなくなるが、他の製品で代替できない27製品は対象から外す。
行政処分の対象となったのは、長年にわたって血漿分画製剤を承認書と異なる方法で製造し、虚偽の製造意図書、製造記録を作り、厚労省の査察に対して組織的に隠ぺい工作を行ってきた事実。さらに昨年9月、厚労省が行ったワクチン等に関する報告命令に対し、適切な報告を行わなかったのみならず、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の立入調査に虚偽の製造記録を提出したことである。