気管支鏡、生検処置具の気道内や肺組織への誘導補助
アイルランドのMedtronic plcの日本法人で、医療機器などを扱うコヴィディエン ジャパン株式会社は1月7日、「superDimension(TM)(スーパーディメンション)ナビゲーションシステム」の医療機器製造販売承認を2015年12月10日付けで取得したことを発表した。
画像はリリースより
同システムは、CT画像データを基に3D仮想気管支鏡画像生成し、ターゲット病変部までの経路をプランニングする。その後、患者の胸部を電磁場中に位置させ、気管支鏡のワーキングチャネルに磁器センサを備えたカテーテルを挿入することで、迷路のように分岐する肺末梢部でリアルタイムに位置を表示して、病変近傍まで正確に誘導する。
肺がんの確定診断率向上に期待
同システムは、2004年に米国でFDA認可を受けて販売を開始。現在は、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカなど、世界中で使用されている、電磁ナビゲーション気管支鏡検査法を活用した医療機器。
日本で初めてとなる同システムが薬事承認されたことで、肺に疾患の疑いがある患者の肺末梢部への正確なアクセスが可能となり、肺病変のより効果的な評価が期待されるとしている。
日本人のがん部位別死亡者数を見ると、肺がんは、男性で1位、女性で2位。国内における末梢孤立病変に対する従来の気管支鏡肺生検診断率は約30%だが、米国では同システムの導入により、生検診断率が14%から 83.9%と急上昇した事例もあるため、同社では、同システムが日本の肺生検診断率の向上に寄与する潜在力を有していると述べている。
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・コヴィディエン ジャパン株式会社 プレスリリース