新規経口抗凝固剤の細粒剤は初めて
バイエル薬品株式会社は12月7日、選択的直接作用型第Xa因子阻害剤(新規経口抗凝固剤)イグザレルト(R)(一般名:リバーロキサバン)の細粒剤「イグザレルト細粒分包10mg」「同15mg」を新発売した。
画像はリリースより
これは、新規経口抗凝固剤では初めての細粒剤。嚥下が困難で錠剤の飲み下しが困難な患者にも服用しやすい剤形が製品ラインナップに加わったことになる。
嚥下困難な患者の新たな選択肢へ
イグザレルトは、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果として、2012年4月から日本で販売されている。今年9月には「深部静脈血栓症(DVT)及び肺血栓塞栓症(PE)の治療及び再発抑制」の効能・効果が追加承認された。
米国・欧州等では、非弁膜症性心房細動患者における脳卒中・全身性塞栓症の発症抑制、PE・DVTの治療および再発抑制などの適応で承認されている最も幅広い適応症を持つ新規経口抗凝固剤。世界130か国以上で承認され、これまでに世界で約1500万人の患者に処方されている。現在は、さらなる適応拡大に向けた臨床試験が国内外で進行中だ。
心房細動は、不整脈の一種で、加齢とともに増加するといわれている。心房細動により心臓内にできた血栓が脳の血管に詰まると、脳梗塞を発症することがある。また、脳梗塞などの疾病や老化などにより、口の中の物をうまく飲み込めなくなったり、誤って気管に入ったものを吐き出せなくなったりする「嚥下障害」も起こることがある。
イグザレルトの細粒剤の発売は、こうした嚥下困難な患者のニーズを受けたもので、患者に新たな選択肢を提供できると同社は期待している。
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