厚生労働省の森和彦大臣官房審議官(医薬担当)は11月30日、専門紙と共同会見し、6品目が指定された先駆け審査指定制度に言及。「気概を持ってチャレンジする国内メーカーが多かったことは良かった」とした上で、「本当に欧米のメガファーマと真剣勝負できるかといえば、のんびりしていられない。もっとチャレンジし続ける必要がある」と強調。「世界の患者への貢献まで展望しておかないと、本当の意味で成功にならない。国際的に展開する発想を持ってほしい」と行動を促した。
森氏は、先駆け審査指定制度について、「日本にいろいろなシーズが育っていくために打ち出した施策で、これを成功させることは重要度が高い仕事になる」との認識を示した。米FDAのブレークスルーセラピー制度を引き合いに、「既に米国では指定された品目の承認までこぎ着けている。日本も世界の1~2割の医薬品を生み出せるようにし続けるため、国内や海外で見出されたシーズを引っ張ってこないと、医薬品の世界の中で輝く国であり続けられない」と指摘。そのためにも、打ち出した施策の充実が重要とした。