基礎研究から商品化研究までの研究開発機能を集約
株式会社カネカは11月30日、神戸ポートアイランドの神戸MI R&Dセンター内に、再生・細胞医療に特化した研究開発拠点を設置し、11月より本格的に活動を開始したと発表した。
同社は同センターにおいて、再生・細胞医療の実用化に向け、研究開発を加速させていきたいとしている。具体的には、細胞を用いて各種疾患の治療を行なう人に安全・安心な細胞(羊膜由来間葉系幹細胞:羊膜MSC)を製剤化する細胞調製の研究や、再生・細胞医療や検査・診断などに使用する細胞を、閉鎖系で簡便に調製できるデバイス・装置の開発、医療用機能性素材関連技術やiPS細胞を活用した創薬関連技術など差別化力のある基盤技術を強化。細胞調製や各種デバイス・装置の開発に展開させるという。
有力な研究機関や医療機関との協業・連携を
神戸ポートアイランドに再生・細胞医療の研究開発拠点を設置する理由として、神戸MI R&Dセンターが位置する「医療センター」駅周辺は再生・細胞医療の研究機関や医療機関などの集積地(神戸医療産業都市)であることを、同社は挙げている。これにより理化学研究所をはじめとする有力な研究機関や医療機関との協業・連携による研究開発の加速が期待できるという。
また、2014年9月より、近接する神戸国際ビジネスセンター内に羊膜MSCの製剤化と治療応用(羊膜MSCプロジェクト)の拠点を設置しており、今回設置した拠点との連携により、さらに効率的な研究開発が可能となるとしている。
同社は2009年に制定された「KANEKA UNITED宣言」にて、健康に関する分野を重点分野の1つと位置付けており、今後も、再生・細胞医療分野をはじめとした研究および商品開発を展開していきたいと述べている。
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・株式会社カネカ ニュースリリース