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NICEがドライアイに伴う重度の角膜炎治療用点眼剤「アイケルビス」の使用推奨-参天

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2015年11月10日 AM06:00

英国国立医療技術評価機構が使用推奨を決定

参天製薬株式会社は11月4日、同社創製の「Ikervis」(、一般名:シクロスポリン)が、英国国立医療技術評価機構(The National Institute for Health and Care Excellence、以下NICE)により、「成人患者において人工涙液等で効果が不十分なドライアイに伴う重度の角膜炎を適応症」として使用を推奨するとの最終指針を発表した。

ドライアイにより誘発される重度の角膜炎は、適切な治療が施されない場合、合併症や慢性的な角膜損傷、失明に至る可能性があることが確認されている。現在欧州では、約70万人の成人患者がドライアイに伴う重度の角膜炎に苦しんでいると考えられており、新たな治療の選択肢が求められていた。

アイケルビス点眼液は、ドライアイに伴う重度の角膜炎の治療剤として英国初となる唯一の局所点眼製剤。同剤に含まれるシクロスポリンは、ドライアイの炎症を抑制する作用が確認されている。また、カチオニックナノエマルジョン製剤の作用により、抗炎症作用を有するシクロスポリンを効果的に患部に行き渡らせることができるという。

イングランドにおいて新たな治療選択肢に

NICEによる決定は、同剤の第3相臨床試験である「SANSIKA試験」の結果に基づくもの。同試験では、重度の成人ドライアイ患者に1日1回の投与により同剤の有効性と安全性を評価するため、多施設共同無作為化基剤対照二重盲検による6か月間の試験後に、6か月間の非盲検安全性フォローアップ試験が実施された。その結果、同剤を1日1回投与した重度ドライアイ患者の眼表面の炎症を減少させ、角膜損傷を軽減し、疾患の重症度の改善を示すデータが得られたという。

今回の使用推奨決定により、同剤は、イングランドにおいて人工涙液等で効果が不十分な患者に対する新たな治療選択肢となった。この決定に先立ち、2015年10月には、スコットランドの医療技術評価機関であるスコットランド医薬品コンソーシアム(Scottish Medicines Consortium:SMC)からも、同剤のスコットランドの患者への使用推奨の決定を受けているという。

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