業界初のヘッドマウント型視野計で緑内障の早期診断に貢献
株式会社クリュートメディカルシステムズは10月23日、ヘッドマウント型視野計「アイモ(R)」を12月17日より発売すると発表した。
画像はリリースより
同製品は、頭に装着する「ヘッドマウント型」を採用した持ち運び可能な視野計。潜在患者が多いとされる緑内障の早期診断に貢献することを目指して開発されたものだ。従来の視野測定器には暗室環境が必要だったが、軽量、小型のヘッドマウントを採用したことで暗室環境が不要となり、省スペース化と持ち運び易さを実現したという。
受診負担の軽減など容易な検査を可能に
緑内障の視野検査では片目ずつの測定が必要だったが、左右に独立した光学系を搭載したことにより、片目を遮蔽することなく両眼同時かつ両眼視の状態(融像)で測定可能になった。これにより、検査所要時間の短縮が期待される。さらに、近赤外線カメラで左右の瞳孔を個別にモニターすることで、固視ズレ(最も視力の良い部分である「中心窩」から外れた部分で、事物を見ている状態)を解消。これにより、従来の検査機器に比べ検査精度の向上が見込まれる。
東京大学医学部眼科学教室の相原一教授は、同製品の発売に際し、「アイモはヘルメットのように被ることで体位は自由、暗室は不要と、場所を選ばず移動も容易、両眼解放の状態で従来の視野計と同等のプログラムを組み込んでの検査が可能です。より多くの方に検査を受けていただければ、緑内障を始め、眼窩内頭蓋内占拠病変や、脳梗塞などの血管性病変による視野障害の検出も可能になります」と述べている。
同社は今回の発売によって、現在400万人弱といわれている自覚症状のない緑内障患者を顕在化し、QOLの向上に貢献していきたいとしている。
▼関連リンク
・株式会社クリュートメディカルシステムズ プレスリリース