スタチン製剤との併用試験で安全性や有効性を確認
興和株式会社は10月19日、「K-877(開発コード)」(一般名:ペマフィブラート)について、高脂血症を適応として、同日付で世界に先駆けて厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
国内で実施した脂質異常症患者を対象とした第3相臨床試験において、強いTG低下作用とHDL-コレステロール増加作用が確認され、肝逸脱酵素を低下させることも確認された。また、スタチン製剤との併用試験についても、臨床上問題となる薬剤血中濃度の変化はなく、単独投与と同様に有効性や安全性が確認されているという。
新たな治療選択肢となるSPPARMα
K-877は、興和が自社創製した世界ではじめての高活性かつ高選択なPPARαモジュレーター(Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Modulatorα: SPPARMα, スパームアルファ)。遺伝子発現を制御する核内受容体であるPPARαを高い選択性をもって活性化することで、血中の中性脂肪(トリグリセライド:TG)低下作用とHDL-コレステロール増加作用等、さまざまな遺伝子調節作用を有することが示されている。
なお、同社はK-877を、高コレステロール血症治療剤「リバロ(スタチン製剤)」(一般名:ピタバスタチンカルシウム水和物)に続くグローバル戦略品として位置づけ、海外での展開も視野に入れ、欧州・米国で同時に開発を進めている。
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・興和株式会社 プレスリリース