日本薬学会近畿支部の「1日在宅体験プログラム」に参加した薬学生が17日、大阪大谷大学で開かれた同支部大会で、体験を通じて得た学習の成果を発表した。今夏、在宅医療に関わる各薬局の薬剤師に1日同行した薬学生は「薬剤師は医師の訪問診療に同行し、より良い医療を提供していた」などと報告。こうした学びの機会は、在宅医療における薬剤師の役割について薬学生の理解を深めることが強調された。
ぼうしや調剤薬局城南店の薬剤師に同行し、個人宅2軒の在宅医療を見学した河野真有香さん(近畿大学薬学部5回生)は「体験前は、在宅医療の現場で薬剤師には、幅広い知識が求められると考えていた」と報告。体験後は「知識も必要だが、患者さんにいかに関心を持ち、何とかしたいとの思いで行動する姿勢が特に重要だと分かった。五感を使って見る、5領域を意識して暮らしを見ることを通じて、患者さんの生活スタイルに応じた柔軟な対応が薬剤師に求められることを学んだ」と話した。