次世代型DNAワクチン「LAMP-vax技術」
アステラス製薬株式会社は10月9日、米国のImmunomic Therapeutics, Inc.と、あらゆるアレルギー疾患を対象とした「LAMP-vax製品」について、全世界における独占的なライセンス契約を締結したことを発表した。
LAMP-vax技術は、特定のタンパク質に対して免疫応答を活性化させる次世代型DNAワクチン。アレルギーやがん免疫など潜在的に幅広い疾患領域に応用可能な創薬プラットフォームとして期待されている。
両社は2015年1月、アステラス製薬が創製し、スギ花粉症を対象疾患として開発している治療ワクチン「ASP4070」(以前は、JRC2-LAMP-vaxと表記)について、日本における独占的な開発及び商業化のライセンス契約を締結していた。アステラス製薬は、日本においてASP4070の第1相試験を既に開始している。なお、今回の新たな契約の締結に関わらず、ASP4070に関する日本における独占的な開発及び商業化のライセンス契約は有効に存続する。
全世界における研究、開発、製造及び商業化の独占的な権利を取得
今回の新たな契約に基づき、同社は、あらゆるアレルギー疾患の治療又は予防を適応症としたLAMP-vax技術を用いた製品について、全世界における研究、開発、製造及び商業化の独占的な権利を取得する。対象製品には、ピーナッツアレルギーに対する治療又は予防ワクチンとして開発されている「ARA-LAMP-vax」、及びその他の食物アレルギーや環境アレルギーを対象疾患とした研究段階の複数のプログラムが含まれているという。
同社は、Immunomic Therapeutics社に対して、契約の締結時に契約一時金として3億米ドルを、また、契約に基づきLAMP-vax製品が上市された場合、当該製品売上の10%のロイヤルティを支払う。同社は今後も、再生医療や次世代型ワクチンなどの新技術や新治療手段にも積極的に投資していきたいとしている。
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・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース