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抗PD-1抗体 「KEYTRUDA」、PD-L1陽性転移性非小細胞肺がんの治療薬としてFDAが承認-米メルク

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2015年10月14日 PM01:30

プラチナ製剤ベースの化学療法施行中または施行後に進行した患者が対象

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は10月2日、開発中の抗PD-1抗体「(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)が、米国食品医薬品局(FDA)から、FDAが承認したコンパニオン診断でPD-L1陽性と判定され、プラチナ製剤ベースの化学療法の施行中または施行後に進行した転移性非小細胞肺がん()患者の治療薬として、3週間ごとに1回2 mg/kgを単独投与する用法・用量で承認されたことを発表した。腫瘍に上皮成長因子受容体(EGFR)または未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子異常がみられる場合には、それに対してFDAが承認した治療を施行後、進行した患者が対象となる。

KEYTRUDAは、扁平上皮および非扁平上皮の両者を含む転移性NSCLCに対して承認された世界初かつ唯一の抗PD-1抗体。PD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して免疫系が意図された通りに機能する、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける免疫療法である。これまでにFDAから進行性悪性黒色腫、および非小細胞肺がんに対する「」に指定されている。

この適応症は、FDAの迅速承認プログラムの下で、奏効率および奏効期間に基づいて承認された。生存および疾患関連症状の改善はまだ確認されていない。また、この適応症の承認の継続については、検証的試験における検証および臨床的有用性の結果に依存するという。

進行性NSCLC患者におけるPD-L1コンパニオン診断薬も承認

FDAの迅速承認は、KEYTRUDAを評価した多施設共同非盲検マルチコホート効果評価試験(KEYNOTE-001)に基づくもの。このKEYNOTE-001では、腫瘍細胞の50%以上がPD-L1陽性の患者における全奏効率は41%(n=25/61)で、いずれも部分奏効だった(95% CI:29~54)。奏効例の84%(n=21/25)はデータカットオフ時点で引き続き奏効を示し、このうち11例では6か月以上奏効が持続しているという。

また、KEYTRUDAの承認と並行して、Agilent Technologies Company傘下のDako North America, Inc.が製造したPD-L1 IHC 22C3 pharmDxキットもFDAから市販前承認(PMA)を取得。これは、一部の腫瘍細胞に発現する免疫関連バイオマーカーであるPD-L1の発現を検出する世界初の免疫組織化学コンパニオン診断薬であるという。

なお、KEYTRUDAに関しては米国で現在、進行性NSCLCを対象とした第3相臨床試験が進行中。日本でも、悪性黒色腫、、頭頸部がん、胃がん、、ホジキンリンパ腫の適応症において臨床試験が進行中としている。(横山香織)

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