■厚労省が論点示す
厚生労働省は1日、特定集中治療室(ICU)に専任の薬剤師を配置した結果、薬剤関連のインシデント減少等の効果があったことから、病棟業務の実施が努力義務とされていたICU等の入院患者も「病棟薬剤業務実施加算」の算定対象に含めるなど診療報酬で評価する論点を、中央社会保険医療協議会の「入院医療等の調査・評価分科会」に示した。2015年度の入院医療等の実態調査で、約半数のICUに専任の薬剤師が配置され、1週間当たり27.6時間の業務を実施して効果が得られていることが明らかになったためで、ICUに関与する薬剤師業務が診療報酬で評価される可能性が出てきた。
病棟実施加算は、特定集中治療室管理料をはじめとする特定入院料に含まれるとされ、ICU等の入院患者は算定対象とならない。ただ、病棟薬剤業務の実施は努力義務とされていた。