デジマ社がアムジェン社との間でCETP阻害剤の契約を締結
田辺三菱製薬株式会社は9月17日、同社創出の脂質異常症治療剤(CETP阻害剤)「TA-8995」の導出先であるオランダのDezima Pharma B.V.(以下、デジマ社)が、米国のAmgen, Inc.(以下、アムジェン社)の買収提案に応じ、米国時間9月16日に買収契約を締結、これを受け、同社はアムジェン社とデジマ社の間で新たにTA-8995に関する特許・ノウハウの譲渡契約ならびに将来契約を締結したと発表した。
TA-8995は、2012年にデジマ社に導出した同社創製のCETP阻害薬。デジマ社が脂質異常症の患者を対象に欧州で実施したフェーズ2b試験の結果、1日1回の経口投与により、単剤及びスタチンとの併用でベースラインと比較し45~48%の強いLDL-C低下作用が確認されている。
日本を含むアジアの一部における独占権利は留保
同契約に伴い、同社は日本およびアジアの一部を除く全世界における「TA-8995」の特許・ノウハウをアムジェン社に譲渡するが、同剤に関する、日本を含むアジアの一部における独占権利は留保する。
買収額は契約一時金300百万米ドルの他、開発及び販売の進捗に応じたマイルストンとして最大で総額1250百万米ドルとなる予定。一定の売上高に到達した場合、アムジェン社はデジマ社に一桁台前半のロイヤリティを支払い、同社はデジマ社よりこれらの買収額の一部をその都度受け取るほか、ロイヤリティの一部を受け取るとしている。
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・田辺三菱製薬株式会社 プレスリリース