オブジーボがFDAプログラムである画期的治療薬に指定
ブリストル・マイヤーズ株式会社は9月17日、米国本社であるブリストル・マイヤーズスクイブ社が提供するオプジーボ(一般名:ニボルマブ)が、FDAより進行期または転移性腎細胞がん(RCC)を予定される適応としてブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定されたと発表した。
画期的治療薬指定は、深刻な病気に対して臨床的ベネフィットを示す可能性の初期兆候を見せた薬剤に対して、その開発、審査を早め、一刻でも早く患者が新しい治療法にアクセスすることが出来るようにすることを目的としたFDAのプログラム。
同剤は、FDAから切除不能または転移性悪性黒色腫、化学療法治療後の局所進行性または転移性肺扁平上皮がんの治療薬として承認を受けたPD-1免疫チェックポイント阻害薬であり、日本国内では小野薬品工業株式会社が昨年7月に根治切除不能な悪性黒色腫患者の治療薬として製造販売承認を取得している。
同剤における、4つ目の画期的治療薬指定
オプジーボにとって今回の画期的治療薬指定は、自家幹細胞移植やブレンツキシマブベドチン治療が不応となったホジキンリンパ腫、治療歴を有する進行期悪性黒色腫、治療歴を有する非扁平上皮非小細胞肺がんに続く、4つ目の指定だ。
今回の指定は、治療歴を有する進行期または転移性の腎明細胞がん患者を対象に、治療歴を有する腎がん患者の標準治療であるエベロリムスと生存期間を比較評価した第3相試験であるCheckMate-025試験を根拠としている。
同試験は2015年7月に、独立データモニタリング委員会(DMC)の評価によって、対照群と比較してオプジーボの投与を受けた患者において優れた全生存期間が認められ、臨床試験が主要評価項目を達成したと結論付けられたため、早期に終了した。同社は今後開催される 2015年欧州がん会議(ECC)において、この臨床試験のさらなるデータを発表し、今年度中に当局にこれらのデータを提出する予定としている。
▼関連リンク
・ブリストル・マイヤーズ株式会社 プレスリリース