10月上旬から日本と欧州で順次発売
ソニー株式会社とオリンパス株式会社、両社の医療事業合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社は9月16日、4K技術を搭載した外科手術用内視鏡システム「VISERA 4K UHD」を10月上旬から日本と欧州で順次発売すると発表した。
画像はリリースより
患者への負担が少なく回復が早いなどのメリットから、国内における内視鏡外科手術は、年々増加している。現在は消化器外科をはじめ、胸部外科、泌尿器科、婦人科などさまざまな臨床現場で内視鏡手術が用いられている。
同社とオリンパスは2013年に医療事業の合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズを設立。医療の発展に貢献する内視鏡システムの開発を進めてきた。ソニーの有する最先端のデジタルイメージング技術、4K映像関連の各種技術・ノウハウと、オリンパスの有するレンズ、光学技術や医療機器製造・開発技術を組み合わせ、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズが基礎技術開発、そしてオリンパスメディカルシステムズが製品化を担当し、新たな外科手術用内視鏡システムの開発に成功。今回、同製品の発売に至ったという。
フルHDに比べ画素数が約4倍、色の再現性も広がる
今回発売する同製品は、内視鏡外科手術のさらなる正確性、安全性向上を追求。4K(3840×2160pixel以上)技術を搭載し、従来機のフルハイビジョン映像に比べて画素数が約4倍となり、高精細な映像での手術が可能になるという。さらに4K映像では、従来のフルハイビジョン映像よりも色の再現性が広がったため、より細かい色調整が可能となり、血管や神経、リンパ管などの微細組織の容易な識別をサポートする。
また、55inchという大画面モニターで、高精細な映像を物理的に大きく見ながら手術をすることが可能となり、電子ズーム機能を使えば、光学視管を腹腔内で離して使用することで、他の穴から入れている別の手術器具との干渉を低減させることも期待できるという。
なお、同製品は、オリンパスの外科手術用内視鏡システムのラインアップとして、オリンパスの販売網で発売。さらに医療用4Kレコーダーも2016年初旬の発売に向けて、現在開発が進められている。