開発が望まれていた新たな外皮用消毒薬
株式会社大塚製薬工場は9月16日、外皮用殺菌消毒剤「オラネジン(R)消毒液1.5%、同消毒用アプリケータ10mL/25mL」(一般名:オラネキシジングルコン酸塩)を新発売することを発表した。
同剤は、オラネキシジングルコン酸塩を有効成分とする新規ビグアナイド系殺菌消毒薬。効能・効果は、手術部位(手術野)の皮膚の消毒。用法・用量は、同剤を患部に適量塗布する、となっている。
外皮用消毒薬は術後感染防止対策に重要な役割を担っているが、近年ではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、緑膿菌など外皮用消毒薬に抵抗性を示す菌が報告され、これらの菌にも効果を示す新たな外皮用消毒薬の開発が望まれていたという。
簡便かつ衛生的な塗布で、新たな治療選択肢へ
同社が実施した薬効薬理・非臨床試験(in vitro、マウス)の結果、同剤は各種のグラム陽性および陰性の一般細菌のみならず、MRSA、VRE、緑膿菌、更にはセラチア菌、セパシア菌など外皮用消毒薬に抵抗性を示す細菌に対しても強い殺菌力を有し、特にグラム陽性菌には強い殺菌力と速効性を有することを確認しているという。
今回、プラスチックボトルに充てんした「オラネジン消毒液1.5%200mL)」に加え、簡便かつ衛生的な塗布が期待できる2種類の「オラネジン液1.5%消毒用アプリケータ10mL、同25mL」により、新たな外皮用消毒薬として、医療現場での活用が期待される。
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・株式会社大塚製薬工場 ニュースリリース