WIPOとBVGHによって共同設立されたWIPO Re:Search
武田薬品工業株式会社は9月14日、世界知的所有権機関(WIPO)が主催する顧みられない熱帯病(NTD)、マラリア、結核の治療薬・ワクチン・診断薬の研究開発を促進させるための共同事業体である「WIPOリサーチコンソーシアム」(WIPO Re:Search)に加盟したと発表した。
WIPO Re:Searchは、製薬企業や世界各国の著名な公的研究機関の参加のもと、2011年にWIPOとBIO Ventures for Global Health(BVGH)によって共同で設立されたもの。
メンバーである大手製薬企業や米国国立衛生研究所(NIH)などの公的組織から無償提供される化合物、専門知識、ノウハウといった知的財産に関するアセットやリソースをWIPO管理下のデータベースに集め、治療薬・ワクチン・診断薬の研究開発を行う適格な研究機関・非営利研究者による利用を可能にすることで、革新的な治療薬等の研究開発を促進することを目的としている。
新興国や開発途上国における医薬品アクセスの改善を
今回の加盟は、同社が新興国や開発途上国など世界中の人々に対する医薬品アクセスの改善に取り組んでおり、その取り組みの一環。同社は、WIPO Re:Searchおよび公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)など多くの医薬品アクセスに対する取り組みを通じ、今後も世界の保健医療問題の解決に貢献していくとしている。
同社がWIPO Re:Searchへ提供する具体的なアセットや、支援内容については、今後、同団体のニーズを踏まえながら、BVGHとともに評価し決定していくとしている。
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・武田薬品工業株式会社 プレスリリース