がん免疫療法における医薬品開発に向け
国立がん研究センターは9月9日、がん免疫療法に特化し、日本発の画期的ながん免疫治療薬の開発を目指すノイルイミューン・バイオテック株式会社を、同センター発ベンチャーとして認定したことを発表した。
ノイルイミューン社は、新規がん免疫療法を迅速に開発し事業化を行い、同センターと提携することで早期臨床開発を加速化させ、新規治療を待ち望む全てのがん患者達にいち早く還元することを目的に設立された。
次世代型免疫療法の開発を目指す
同社は、がん免疫療法の周辺特許や開発途中で生まれた技術や研究開発サポートシステムも含めた事業化、およびがん免疫療法におけるモニタリングシステムの開発を実施。特に患者自身の免疫システムを使う免疫療法である「CAR-T療法」を主とした次世代型免疫療法の開発に力をいれている。
CAR-T療法は、T細胞と呼ばれる病気と闘う白血球を患者の血液から取り出し、その遺伝子を組み換えて10日間~2週間ほど実験室で培養した後に体内に戻すというもの。遺伝子を改変されたCAR-T細胞は、がん細胞上の抗原蛋白を認識し、これを標的として攻撃を開始するという。
ノイルイミューン社では、このような次世代型免疫療法の開発において国内有力機関と連携。国内だけでなく国際市場が求めるニーズに即した開発を行うことで、国内外の幅広い企業を対象にライセンスアウトあるいは共同事業による開発、薬事承認を目指している。
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・国立がん研究センター プレスリリース