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開発中の血友病A治療薬「ACE910」がFDAの「画期的治療薬」指定-中外製薬

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2015年09月08日 PM01:00

同社開発品として3つ目の画期的治療薬指定に

中外製薬株式会社は9月4日、開発中の新規血友病A治療薬「」について、米国食品医薬品局(FDA)より「12歳以上で血液凝固第VIII因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防投与療法」として画期的治療薬(Breakthrough Therapy)に指定されたと発表した。

画期的治療薬指定は、重篤、または致命的な疾患や症状を治療する薬の開発、審査の促進を目的とし、2012年7月施行のFDA Safety and Innovation Act (FDASIA)により導入された制度。今回の指定は、日本人、白人の健常成人、日本人の血友病A患者を対象とした国内臨床第1/2相試験に基づくもの。同社創製の開発品として、「アレクチニブ」(クリゾチニブ投与後に病勢進行が認められたALK陽性の非小細胞肺がん)、「」(全身性強皮症)に続く3つ目の画期的治療薬指定となる。

2015年中に第3相国際共同治験を開始予定

ACE910は、同社が創製したバイスペシフィック抗体。血液凝固第VIII因子と同様に第IXa因子による第X因子の活性化反応を促進し、血友病Aで先天的に欠損または機能異常を来している第VIII因子の活性を補うという。現在、実施中の国内第1/2相臨床試験では、インヒビター保有/非保有のいずれの患者も対象とし、週一回の皮下投与によるACE910の安全性、および出血抑制を目的とした定期投与の有効性について、探索的な検討を行っている。

血友病Aは、血液凝固第VIII因子の欠乏もしくは機能異常により血液凝固反応が正常に進まず、重篤な出血症状が反復して生じる疾患。近年、その出血傾向の抑制を目的とし、血液凝固第VIII因子製剤を静脈投与する定期補充療法が広く実施されているが、第VIII因子製剤に対する中和抗体(インヒビター)が生じた場合の治療効果の減弱など治療上の課題があり、アンメットメディカルニーズの高い疾患と位置づけられている。

同剤の日本、台湾、韓国を除く地域における開発権はスイス・ロシュ社が保有。両社は今年中にインヒビター保有患者、2016年にインヒビター非保有患者を対象とした第3相国際共同治験をそれぞれ開始する予定。さらに、小児の血友病A患者を対象とした開発試験も2016年に開始する予定としている。

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中外製薬株式会社 プレスリリース

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