トモセラピーシステムのサポート体制強化などを目的とした研修センター
株式会社日立製作所は9月2日、日本アキュレイ株式会社と共同で、放射線治療システム「トモセラピーシステム」のサポート体制のさらなる拡充と、放射線治療システム事業の強化・拡大を目的に、株式会社日立メディコの柏事業場内に「日立高精度放射線治療研修センター」を開設したと発表した。
画像はリリースより
同センターには、日本アキュレイの米本社であるAccuray Incorporatedが供給するトモセラピーシステムを設置。放射線腫瘍医や診療放射線技師、医学物理士が実機に触れながら、操作や管理方法など一連の研修プログラムを学ぶ施設としての活用を想定している。なお、同センターは日立メディコが運営し、2016年4月1日以降、日立が承継する予定。
近年、がん治療における放射線治療において、がん周辺の正常部位への影響を低減しながら、腫瘍の形状に合わせて高い精度で放射線照射を行う高精度放射線治療へのニーズが高まっている。同社は粒子線治療システムを製造・販売、日立メディコはアキュレイ社と提携して、2012年7月からトモセラピーシステムを国内で独占販売するなど、日立グループ全体で幅広い放射線治療ソリューションを提供している。
実機を用いた操作方法や装置の管理などの研修プログラムを用意
これまでトモセラピーシステムの使用開始時に、放射線腫瘍医や診療放射線技師、医学物理士に対する治療技術や品質管理の研修を、導入施設にて行ってきたが、研修環境の充実と学習効率の向上のため、同システムの実機を設置した同センターを開設するにいたったという。
同センターでは、治療室を模した設備環境において、同システムの実機を用いて実際の治療ビームを出力しながら、操作方法や装置の管理など一連の研修プログラムを学ぶことができる。また、同センターに隣接する「日立メディカルフォーラム柏」内に、同システム専用の放射線治療計画システムを複数台設置したトレーニングルームを設置。治療計画や品質管理のプロセスを学ぶことができるという。
新規ユーザーを対象とした基本的なコースの他に、既存ユーザーを対象としたフォローアップコースや各種講習会などの開催も予定しており、日立は、同システムに関するさらなるサポート体制の充実を図るとしている。
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