40~50代の働く2型糖尿病患者に、治療薬などに関する意識調査を実施
日本イーライリリー株式会社は8月25日、フルタイム勤務で、複数の経口薬のみで治療を続けている、40~50代の2型糖尿病患者390名を対象に意識調査を実施し、その結果を発表した。
日本における糖尿病患者は予備軍を含め2,050万人と推計されており、中でも男性の発症率が高く、60歳未満の有病者・予備軍男性は約4割と、働き盛りの糖尿病患者は多く存在する。また、新しい治療薬が次々に登場し、治療薬の組み合わせも多岐にわたっている。このような状況から、同社は糖尿病患者のうち9割以上を占める2型糖尿病患者の中で、経口薬のみで治療中の働く患者を対象に、インターネット意識調査を行った。
治療を続けるポイントは、薬の効果の実感と外出中の服薬がないこと
調査によると、服薬について、医師から処方されている薬を指示通り「きちんと飲めている」患者は44.9%、また、1日の服薬回数が多い患者ほど、きちんと飲めている率が低いことがわかった(1日1回 59.2%、2回 44.0%、3回以上 41.9%)。
薬を飲めないタイミングは「平日の夕食後」(28.8%) が最も多く、指示通り飲めない理由は、「外出先に持っていき忘れる」(57.2%)、「食事が不規則だったり一食抜いてしまう」(42.8%)、「忙しくて飲み忘れてしまうことがある」(33.5%)などが挙げられた。
また、血糖値の目標を「達成できている」患者は10%、「まあまあ達成できている」患者を含めても42.3%にとどまったという。自身の生活状況や生活スタイルに合った治療を望んでいる患者は97.4%だったが、実際に自分に合った治療について医師に相談したことがある患者は、37.8%だった。注射に対する抵抗感は81.2%と依然高く、医師から注射薬を提案されたことがある患者さんは10.5% という現状が浮き彫りとなった。
さらに、働きながら糖尿病治療を続けるポイントとしては、「効果が実感できる薬である」(54.9%)、「外出中に薬を飲んだり注射したりする必要がない」(52.1%) 「薬の回数が少ない」(44.4%)の回答が多かった。
今回の調査結果から、今後の治療について、服薬の回数やタイミングなどを医療従事者と患者で相談しながら進めていくことが望まれる。
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・日本イーライリリー株式会社 プレスリリース