小児の用法・用量を有する唯一の持効型溶解インスリンアナログ製剤へ
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は8月26日、持効型溶解インスリン「トレシーバ(R)注フレックスタッチ(R)」、同「ペンフィル(R)」(一般名:インスリン デグルデク(遺伝子組換え))について、小児の用法・用量を追加する承認を取得したと発表した。これによりトレシーバは、小児の用法・用量を有する唯一の持効型溶解インスリンアナログ製剤となる。
同剤は現在、「インスリン療法が適応となる糖尿病」を適応症として26万人の患者に使用されている。今回、日本人を含む小児患者を対象とした国際共同治験のデータにより一部変更承認を申請、初めて小児の用法・用量を設定することが承認された。
18歳以下350人の国際共同治験で有効性・安全性を確認
国際共同治験であるYoung1試験は、小児および青年1型糖尿病患者における、インスリン「デテミル」を対照とした無作為割り付け、非盲険、国際共同、並行群間比較試験。1~18歳未満で3か月以上インスリン療法を実施している、日本人を含む1型糖尿病患者350人を対象に行ったもの。
試験の結果、トレシーバの1日1回投与により、インスリン「デテミル」と同程度の血糖コントロールと安全性を示し、ケトーシスを伴う高血糖の発現頻度を減少させ、小児1型糖尿病患者に対する臨床的有効性、安全性が示されたという。
同社の杉井寛常務取締役・開発本部長は今回の承認を受け、「日本ではこれまで、糖尿病領域では小児を対象とした臨床試験はあまり積極的には実施されてきませんでした。今回、日本人の小児1型糖尿病患者を含む国際共同治験を実施し、得られたデータをもとに同剤の小児に対する用法・用量が迅速に承認されたことを嬉しく思います」と述べている。
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・ノボ ノルディクス ファーマ株式会社 プレスリリース