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アルツハイマー型認知症治療剤「イクセロンパッチ」の用法・用量の追加承認取得-ノバルティス

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2015年08月26日 PM03:15

できるだけ短くすることが望まれていた漸増期間

ファーマ株式会社は8月24日、軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症(AD)の治療薬で、経皮吸収型製剤の「イクセロン(R)パッチ4.5mg/9mg/13.5mg/18mg」(一般名:リバスチグミン)について、患者の状態に応じて、1度の増量で維持量まで達することができる用法及び用量(1日1回9mgを開始用量とし、4週後に18mgに増量し、維持量として1日1回18mgを貼付)を追加する製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。

イクセロンパッチは、スイスのノバルティス ファーマ社が創製した薬剤。日本では2007年から小野薬品工業株式会社と共同開発を行い、2011年4月に製造販売承認を取得、同年7月にそれぞれ「」、「リバスタッチパッチ」の製品名で両社より発売を開始。海外では、2007年7月に米国、2007年9月にEUで承認されて以来、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症の標準治療薬の1つとして、世界92か国で承認されている。

これまでイクセロンパッチの用法及び用量は、1日1回4.5mgから使用を開始し、原則として4週ごとに4.5mgずつ増量し、投与開始から12週後に維持量の1日1回18mgに達する3ステップの漸増法のみだった。しかし、進行性の神経変性疾患であるADの治療では、症状管理のため、より早くから維持量の投与を開始することが重要であり、薬剤の維持量に到達する漸増期間はできるだけ短くすることが望まれていた。

患者の症状や忍容性に応じて漸増法の選択が可能に

今回の追加承認に先立ち、同社は日本人のAD患者を対象にイクセロンパッチの1ステップ漸増法の忍容性が、既承認の3ステップ漸増法と同程度であるかを確認する二重盲検比較臨床試験を実施。主要評価項目は、有害事象により投与中止に至った被験者の割合(有害事象による投与中止率)だった。

その結果、有害事象による投与中止率は、1ステップ漸増法群で15.0%、3ステップ漸増法群で18.5%と忍容性と安全性は同程度であり、また、有効性も同程度だったという。

今回、3ステップ漸増法に加えてイクセロンパッチに1ステップ漸増法が承認されたことにより、患者の症状や忍容性に応じて漸増法を選択することが可能となった。同社は、この新たな治療選択肢を提供することで、AD患者および家族に貢献していきたいと述べている。(横山香織)

▼関連リンク
ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース

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