厚労省の事前評価にて、公知申請しても差し支えないと判断
日医工株式会社は8月21日、同社が販売する三環系抗うつ薬「トリプタノール錠10・25」(一般名:アミトリプチリン塩酸塩)について、「末梢性神経障害性疼痛」の効能・効果、用法・用量の追加の公知申請を行ったと発表した。
公知申請とは、日本で承認されている医薬品の適応外処方について、有効性・安全性が医学・薬学的に「公知」である場合、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく、適応追加等の承認申請ができる制度。トリプタノールは、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を受け、2015年7月31日の薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会での事前評価が行われ、「公知申請を行っても差し支えない」と判断された。
同社は、この事前評価に基づき、「末梢性神経障害性疼痛」の効能・効果および用法・用量追加の公知申請に至ったという。
適応追加承認前の使用には慎重な判断と患者の同意を
今回追加予定の「末梢性神経障害性疼痛」での用法・用量は、「アミトリプチリン塩酸塩として、通常成人1日10mgを初期用量とし、その後、年齢、症状に応じて適宜増減するが、1日150mgを超えないこと」となっている。
なお、この「末梢性神経障害性疼痛」の効能・効果、用法・用量については、公知申請後、薬事承認されるまでは適応外となる。よって、同剤を使用する際は、公開されている「公知申請の妥当性に係る報告書」(http://www.pmda.go.jp/files/000206656.pdf)を確認した上で、使用を慎重に判断し、患者またはその家族に、未承認であること、治療内容や発生しうる副作用等に関して事前説明を行い、同意を得るよう注意を促している。
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・日医工株式会社 プレスリリース