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国立循環器病研究センター、国立成育医療研究センター、独法が第1期中計自己評価-国循・成育医療などが提出

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2015年08月19日 AM10:30

国立循環器病研究センターは17日、厚生労働省の国立研究開発法人審議会高度専門医療研究評価部会に、2010~14年までの第1期中期計画における業務実績の自己評価を提出した。14評価項目のうち、「臨床を志向した研究・開発の推進」や「担当領域の特性を踏まえた戦略的かつ重点的な研究・開発の推進」など7項目について、5段階評価で最高の「S」をつけた。

研究・臨床研究事業については、3項目全てに「S」評価をつけた。「臨床を志向した研究・開発の推進」では、病院と研究所の連携強化を目的に、研究所内に臨床研究部や先進医療・治験推進部などの部門を合わせ持つ「研究開発基盤センター」を設置。病院とのトランスレーション研究基盤が整備されたことに伴い、ペプチドホルモンの前臨床研究など計370件の共同研究を実施した。

また、「バイオバンクデータセンター」を創設し、診療情報と紐づいたバイオリソースの集積・保管を開始したほか、医薬品や診断法の開発研究に向けた「創薬オミックス解析センター」を設置したことなどを踏まえ、最高評価をつけた。

「担当領域の特性を踏まえた戦略的かつ重点的な研究・開発の推進」では、致死性不整脈患者に関する世界最大規模のデータベースを作成したほか、ペプチドホルモンであるグレリンに慢性期心筋梗塞、心筋梗塞後の重症な不整脈を予防する効果があることを解明した。また、心房性ナトリウム利尿ペプチドを用いた血液制御による癌の治療法を開発し、多施設共同研究に着手する予定であることなどを受け、「S」評価とした。

そのほか、「病院における研究・開発の推進」では、大阪大学と共催して日本初となる医薬品開発専門家養成コースを開設し、医薬品開発にかかわる人材育成に取り組んだことから「S」評価をつけた。

また、国立成育医療研究センターの第1期中期計画における業務実績の自己評価も示された。担当領域に特化した研究では、世界で初めてヒトiPS細胞から網膜神経節細胞を作製することに成功したほか、遺伝性の難病であるヌーナン症候群の原因遺伝子(RIT1)を世界で初めて同定した成果を踏まえ、「S」評価とした。

高度先駆的な医療の提供では、14年度のみで肝移植が60例、腎移植が1例実施され、単一施設で小児生体肝移植症例数が世界最多となったことから、「S」評価をつけた。

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