潜在市場規模は50億ドルに及ぶ重症虚血肢
アンジェスMG株式会社は8月12日、HGF遺伝子治療薬の重症虚血肢を対象としたグローバル第3相臨床試験において、北米に続き、欧州でも試験を開始したことを発表した。
重症虚血肢は、足の血流が悪化して強い痛みや潰瘍、壊死を起こす疾患で、最悪の場合、下肢を切断する必要がある。現在、用いられているバルーン療法などの血管内治療や外科的バイパス手術の適応とならない患者にとっては有効な治療法が存在していない。米国だけで50万人以上の重症虚血肢患者がいると推定されており、その潜在市場規模は50億ドルに及ぶと考えられている。
約500例の重症虚血肢患者を対象に有効性と安全性を確認
HGF遺伝子治療薬は、肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子を足に注射することで新たな血管を形成し、足の血流を改善させる。今回、同社が行うHGF遺伝子治療薬のグローバル第3相臨床試験では、北米、欧州、南米において、約500例の重症虚血肢患者を対象にHGF遺伝子治療薬の有効性と安全性を確認し、欧米の規制当局に承認申請するためのデータを取得する予定。
先行して試験が開始されている米国では、2014年10月から被験者への投与を開始しているが、今回ハンガリーで治験薬の投与が開始されたという。今後同社は、欧州の他国や南米においても順次、被験者登録および投与を開始し同試験を進めていくとしている。
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・アンジェスMG株式会社 プレスリリース