眼科および腎疾患領域において、早期の化合物取得を目指す
アステラス製薬株式会社は7月23日、産業技術総合研究所(産総研) と、高度なIT創薬技術活用による共同研究を開始したことを発表した。
画像はリリースより
この共同研究では、同社の創薬化学・計算化学・X線結晶学を専門とする研究者のノウハウを集結し、産総研の持つ高度なIT創薬技術とともに、眼科および腎疾患の2つの領域における創薬プロジェクトで早期の化合物取得を目指していきたいとしている。
約1万種類のタンパク質複合体構造情報と高度なIT創薬技術の融合
アステラス製薬は、タンパク質と候補化合物との複合体結晶構造情報を豊富に蓄積しており、その数は約1万種類にのぼる。さらに、これら複合体構造に含まれる候補化合物は、薬として好まれる性質(ドラッグライクネス)の高い化合物になる。
生体内でのタンパク質は、時間経過とともにその構造が揺らぐことによって、タンパク質の機能を発揮している。X線結晶構造解析で得られたタンパク質の静的な構造を用いて、分子シミュレーションを実施することによって、タンパク質の構造変化を捉えることができ、これを「構造の揺らぎ」と呼ぶ。産総研は、複合体構造を網羅的に解析するための技術・計算手法、そしてこの「構造の揺らぎ」を解析する最先端のIT創薬技術を有している。
アステラス製薬は、高い専門性を有する外部パートナーとの連携によって、化合物探索の効率が大きく向上し、創薬機会につながることを目指していくとしている。
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・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース