薬学教育の第三者評価は、同機構が定めた評価基準への適合認定を行うため、各薬科大学、薬学部が提出した自己評価への評価を行うことで、6年制教育の質を社会に示し、国民の理解を得ることが目的。13年度からスタートし、評価対象の国公立17校、私立57校の計74校について、7年間を1サイクルとして19年度に評価を終えることになっている。
初年度には、岡山大、日本薬科大、福山大の3校の評価を実施。昨年度は岐阜薬科大、京都大、昭和大、千葉科学大、東邦大、京都薬科大、九州保健福祉大、就実大、同志社女子大、徳島文理大の10校を評価し、これまでに13校の評価を終えている。
さらに今年度は、千葉大、名古屋市立大、昭和薬科大、東京薬科大、東京理科大、東北薬科大、北陸大、近畿大、摂南大、崇城大、兵庫医療大の11校、来年度は金沢大、静岡県立大、慶應義塾大、新潟薬科大、星薬科大、北海道医療大、大阪薬科大、神戸学院大、神戸薬科大、姫路獨協大、武庫川女子大の11校を評価する予定となっている。
19年度には、全ての大学が1サイクルの第三者評価を終える。これにより、卒業生は質が保証された教育課程を修了し、国家試験に合格した薬剤師として世に送り出されることになる。
その上で、同機構は2サイクルの第三者評価を20年度からスタートさせる。19年度からは新コアカリに基づく実務実習も開始される。こうした5年後の状況も視野に、薬学教育の目指すべき方向性を見据える時期と判断。基準・要綱検討委員会のもとにワーキンググループを立ち上げ、2サイクルにおける評価基準のあり方について検討することを決めた。
2サイクルの評価基準については、将来を見据えた大学教育、薬剤師養成に関するビジョンも含めて検討が行われる模様である。今年度から2サイクルの評価基準のあり方について検討を開始し、来年度には改訂の方向性を決定する。17年度には、改訂版の評価基準・実施要綱を確定するスケジュールで検討を進めていく予定にしている。