国内外拠点の集約・効率化および経営の完全一体化進める
株式会社日立製作所は7月21日、ヘルスケア事業のさらなる強化・成長を目的に、2016年4月1日付で、株式会社日立メディコおよび日立アロカメディカル株式会社の製造部門を統合した製造子会社を設立するとともに、日立が日立メディコおよび日立アロカメディカルを吸収合併することを決定したと発表した。
これまで日立では、ヘルスケア事業拡大のため、2011年3月に日立メディコによるアロカ株式会社(現日立アロカメディカル)の完全子会社化、2014年3月に日立による日立メディコの完全子会社化を実施。2014年4月にはヘルスケアグループおよび社内カンパニーであるヘルスケア社を新設したほか、2015年4月には日立メディコおよび日立アロカメディカルの一体運営を行うなど、組織体制を強化し、事業の強化と効率的な経営体制作りに取り組んできていた。
今回の再編により、日立、日立メディコおよび日立アロカメディカルで重複している国内外の拠点の集約・効率化および経営の完全一体化を進めるという。また、製造子会社を設立することで、日立メディコおよび日立アロカメディカルの製造コア技術、ノウハウを融合し、高品質・低コストのモノづくり力を強化し、製品競争力の向上を図っていくとしている。
診断・臨床、検査・試薬、インフォマティクスのコア領域を強化
今回設立する製造子会社の名称は「日立ヘルスケア・マニュファクチャリング」(仮称)、拠点は千葉県柏市・茂原市、東京都青梅市・国分寺市の4か所、従業員数は約700名を予定しているという。
今後は、診断・臨床、検査・試薬、インフォマティクスという3つのコア領域をさらに強化。それとともに、これらを組み合わせたソリューション、情報・通信システム社などの日立の各社内カンパニーと連携したサービスの提供などを通じ、ケアサイクル・イノベーション、医療イノベーションに注力することで、ヘルスケア事業の成長戦略を加速し、日立グループ全体でヘルスケア・イノベーションによる医療の質向上と効率化をめざすとしている。
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・株式会社日立製作所 プレスリリース