協和発酵キリン子会社のBioWa社からライセンス導入された薬剤
英国のアストラゼネカPLCは7月16日、協和発酵キリン株式会社と開発中の喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「benralizumab」について、日本での販売に関する独占的オプション契約を締結したことを発表した。
Benralizumabは、重症喘息およびCOPDの治療薬として第3相開発段階にあるモノクローナル抗体。インターロイキン-5受容体を標的とし、炎症性呼吸器疾患の主要な標的細胞とされる好酸球を除去する。協和発酵キリンの完全出資子会社であるBioWa社(米国・ニュージャージー州)からライセンス導入された。
同剤は現在、協和発酵キリンが日本およびアジア諸国の一部で独占的開発・販売権を保有し、アストラゼネカが米国および欧州を含むその他すべての国々で独占権を保有している。
現在は第3相開発段階、2016年以降に随時結果を公表予定
重症喘息における同剤のグローバル第3相試験の結果は2016年に公表し、同年中に欧米での薬事申請を予定している。また、COPDにおける第3相試験の結果の公表および欧米での薬事申請は2018年を予定しているという。
今回のオプション契約に基づき、アストラゼネカは協和発酵キリンに対し契約一時金4500万ドルと、今後、申請・承認時および販売のマイルストンや、販売ロイヤルティーの支払う予定。協和発酵キリンは、日本での同剤の研究開発を引き続き行うという。同契約におけるオプションが行使された場合、アストラゼネカが日本における同剤の喘息およびCOPD領域での販売およびマーケティング活動を実施することになるが、協和発酵キリンはアストラゼネカと共同で販促活動を行う権利も保有するとしている。
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・アストラゼネカ株式会社 プレスリリース