医療機関に向け、同剤の製造番号の確認を通達
富山化学工業株式会社は7月16日、同社が販売している経口用セフェム系抗生物質製剤「ラリキシン(R)錠250mg」(一般名:セファレキシン)について、錠剤を分割した際に中央部分が変色した錠剤が認められ、同様の錠剤が流通している可能性が否定できないことから、一部製品の自主回収を行うことにしたと発表した。
同社はお詫びを発表するとともに、医療関係者に向け、同剤の製造番号を確認し、当該製品があった場合は、使用を停止し返品するように通達した。
錠剤の割れ目が変色、ごく微量の金属が確認
富山化学工業は、同剤の回収理由として、1軒の診療施設において同剤を2分割したところ、中心部が灰色に変色した1錠が見つかったとの連絡を受けて調査。その結果、変色部分は主成分のセファレキシンにごく微量の金属が含まれていることが確認できたという。同社はこれを限定的な発生と考えているが、変色した可能性のある当該製造番号の製品について自主回収を行うことを決定したとしている。
回収の対象とする製品及び製造番号は、「ラリキシン錠250mg」のPTP 100 錠、製造番号は「VA9851」および「VA9861」。同剤の出荷期間は2015年6月1日~7月3日のもので、使用期限は2018年1月となっている。
今回の自主回収分について、変色部分を含む主成分含量は通常品の含量と同等であり、また確認されたごく微量の金属は製造工程に使用している設備から発生したものであることから、 同剤の使用によって重篤な健康被害が発生する恐れはないと考えられる。なお、現在まで本件に関する健康被害の報告は受けていないという。
同剤に関する問い合わせ先は、販売元である大正富山医薬品株式会社のお客様相談室。0120-591-818(フリーダイヤル)、03-3985-5599、受付時間:9:00~17:30(土・日・祝日を除く)まで。
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