政府の健康・医療戦略推進本部は15日、「ゲノム医療実現推進協議会」を開き、ゲノム医療の実現に向けた具体的な方向性を中間的にまとめた。国際基準で検査試料の品質・精度管理を行う必要性や、医療への実利用が近い希少疾患や難病、薬剤の副作用回避のためのファーマコゲノミクスを対象に研究を促進すべきとしたほか、3大バイオバンクと地域コホートの実効的な連携を目指すとした。日本で初めてまとめられたゲノム医療政策となる。
中間まとめでは、日本のゲノム研究は世界と比べても遜色ない実績を挙げているとしつつ、最近の国際的な動向は希少疾患等の焦点を絞った疾患志向型研究に移行していると指摘。先行する米英と比べて日本は不十分な点が多く、国の総合的な取り組み強化が急務とし、具体的に求められる方向性を示した。