300床以上の大規模医療機関向けの電子カルテシステム
富士通株式会社は7月13日、300床以上の大規模医療機関向け新電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX」(ホープ ライフマーク エイチエックス)の発売を発表した。
画像はリリースより
同社は、医療・介護・健康分野における情報を活用しやすい形で集約・統合したヘルスケアICT基盤「Healthcare Information Suite」(ヘルスケア インフォメーション スイート)の実現を目指しているという。HOPE LifeMark-HXは、それを実現するための第一ステップの製品としている。
同製品は、国内400施設以上の医療機関で利用されている、同社の成長型電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューションHOPE EGMAIN-GX」(ホープ イージーメイン-ジーエックス)の機能を継承しつつ、ユーザビリティの向上と、運用管理負荷の軽減、およびデータ利活用の促進を実現する製品であるという。
操作性の向上と運用負荷の軽減、データ利活用の促進を実現
HOPE LifeMark-HXは、運用負荷を軽減するためシステム構造を刷新。各クライアント端末にアプリケーションをインストールして利用するクライアント・サーバ型から、端末に資源を要さないWeb型へ変更した。これにより、端末の運用管理を大幅に簡素化するという。また、仮想化技術を採用し、サーバ台数を抑えながらも、システム構成を完全に二系統にした。これにより、アプリケーションのレベルアップ時にも二系統にした片方で運用を継続できるため、現場のシステム停止時間を最小化できるという。さらに今後、無停止でのレベルアップの実現を目指していくとしている。
また、診療現場での業務効率化を支援するべく、操作性も向上。初期画面には、各利用者が利用する機能のウィジェット(機能ウィンドウ)を、利用シーンに合わせて使いやすいように自由に配置が可能。さらに、各ウィジェットと電子カルテの情報が連動しているため、関連したカルテをワンクリックで表示することが可能。例えば、患者の全診療科の受診・入退院歴のリスト上から、皮膚科を受診した日の1行をクリックするだけで、その日の皮膚科のカルテを開けるという。
さらに、今回の新データウェアハウスは、電子カルテデータだけでなく、同社が提供する医事会計システムや各種部門システム、さらには他社製の各種部門システムなどのデータも取り込めるという。また、BIツールを標準装備しているため、同システムに集約した院内のあらゆるデータから、任意の条件で簡単にデータ抽出や分析、グラフ化などが可能で、これらを利用したレポート作成機能も装備している。
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・富士通株式会社 プレスリリース