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政府、検体測定室採血の手伝い範囲明確化-成長戦略、骨太を閣議決定

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2015年07月03日 AM10:30

政府は6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と新たな成長戦略「日本再興戦略改訂」を閣議決定した。成長戦略では、国家戦略特区における予防医療ビジネスの推進を盛り込み、検体測定室で看護師等が利用者に介助できる部分を明確化することとしたほか、重複投薬を防ぐため、2018年度をメドに地域医療情報連携ネットワークと電子お薬手帳の全国普及を進める方針を打ち出した。

成長戦略では、国家戦略特区に関する規制改革事項として、テレビ電話による医療用医薬品の服薬指導に加え、予防医療ビジネスの推進を明記。薬局など医療機関でない検体測定室で、利用者自身が行う一連の採血行為について、看護師等が医行為に当たらないものとして、利用者に介助できる部分を明確化することを提示。速やかに所要の措置を講じるとした。

また、医療・介護等分野におけるICT化の徹底を強調。個人番号カードなどマイナンバー制度のインフラを活用し、医療分野の番号制度を導入するとし、これを基盤に医療分野の情報連携を強力に推進すると共に、医療分野のデータの電子化、標準化により、検査や投薬など診療情報の収集、利活用を進めるとした。

そのため、18年度までを目標に、地域医療情報連携ネットワークと電子お薬手帳の全国普及を実現すると共に、20年度までに400床以上の一般病院の電子カルテ普及率を90%まで引き上げ、中小病院や診療所への電子カルテ導入を促進するための環境整備を図るとした。これらを実現するため、「次期診療報酬改定時に、ICTを活用した医療情報連携の評価のあり方を検討する」と診療報酬上の評価に踏み込んだ。

一方、骨太方針では、後発品の数量シェア目標を18~20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とし、その実現に向け後発品の価格算定ルールの見直しなどを検討すると共に、医薬品産業の国際競争力強化に向けた必要な措置も検討するとした。

また、かかりつけ薬局の推進のため、薬局全体の改革について検討すると共に、薬剤師による効果的な投薬、残薬管理や医師との連携による地域包括ケアへの参画を目指すとした。

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