バルサルタン/アムロジピンベシル酸塩配合剤の新剤型
ノバルティス ファーマ株式会社は6月19日、高血圧症治療薬である「エックスフォージ(R)配合OD錠」(バルサルタン/アムロジピンとして80mg/5mg)を発売したことを発表した。
画像はリリースより
同剤は、世界で広範に使用されているアンジオテンシンII受容体拮抗薬(以下、ARB)であるバルサルタンと、カルシウム拮抗薬(以下、CCB)であるアムロジピンベシル酸塩(以下、アムロジピン)との配合剤である「エックスフォージ配合錠」の新しい剤形となる口腔内崩壊錠。ARBとCCBの配合剤として日本で初めて発売されるOD錠となる。
国内の高血圧患者数は約4300万人と推定され、全心血管病死亡の50%、脳卒中死亡の52%が高血圧に起因するものとされている。しかし、降圧薬服用患者のうち、成人の正常域血圧値未満に管理できている割合は、男性で約30%、女性で約40%に留まる。高血圧症は自覚症状が少なく長期にわたることから、血圧をコントロールするためには、降圧効果のある薬剤を提供するだけではなく、患者に好まれる剤形の提供が求められていた。
三和化学研究所の製剤技術を導入
同剤は、エックスフォージ配合錠に株式会社三和化学研究所の製剤技術を導入することで開発されたもの。40歳以上の健康成人男性30例を対象に実施した、味、服用感などを評価する官能試験において、被験者の86.7%が一般的な錠剤と比べて同剤を飲み込みやすいと回答。83.3%が一般的な錠剤と比べて便利であると回答したという。
OD錠は、嚥下力が低下している高齢の患者や服薬を忘れがちな患者など、服薬に課題を抱える人にとって服薬しやすいものとなり、服薬を補助する介護者の負担も軽減される。さらに、水分摂取量を抑えたい患者にとって、水なし、あるいは少量の水で服用が可能となるといったメリットも期待できる。
▼外部リンク
・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース