医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > BBB通過技術についてフィージビリティスタディ契約を締結-JCRファーマと大日本住友製薬

BBB通過技術についてフィージビリティスタディ契約を締結-JCRファーマと大日本住友製薬

読了時間:約 1分5秒
2015年06月19日 AM11:15

脳神経系治療薬創製への適用の可能性を検討

JCRファーマ株式会社と大日本住友製薬株式会社は6月17日、JCRファーマが保有する血液脳関門(Blood-Brain Barrier:BBB)通過に関する技術「」の脳神経系治療薬創製への適用可能性を検討することを目的として、フィージビリティスタディ契約を締結したことを発表した。

J-Brain Cargoは、脳毛細血管の内皮細胞表面に発現しているレセプターを介して、目的とする物質の血液脳関門通過を実現する技術。JCRファーマが実施した実験では、通常の20~100倍の効率で血液脳関門を通過させることができたという。

JCRファーマは、2015年4月14日に実用化第一弾として、血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素「JR-141」(血液脳関門通過型遺伝子組換えイズロネート-2-スルファターゼ)の開発業務に着手した旨を公表。また6月1日には、同技術を活用した医薬品開発を加速する目的で、株式会社新日本科学との業務提携契約の締結を発表していた。

大日本住友製薬が選択する医薬品候補物質を用いて研究協力を実施

この技術は、対象となる高分子から低分子までの薬剤に、血液脳関門通過能を付与できる画期的な技術であり、静脈内投与で十分量の薬剤が脳内に到達して薬効を発揮するため、これまで改善が期待できなかった脳神経症状を伴う病態に対し、大きな改善効果が期待されるという。

今回の契約で両社は、J-Brain Cargoと、大日本住友製薬が選択する特定の医薬品候補物質を用いて研究協力を行い、アンメット・メディカル・ニーズの高い脳神経領域において、革新的な治療薬を創製できることに期待を寄せている。

▼外部リンク
JCRファーマ株式会社 ニュースリリース

 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • エピソード記憶能力を誰でも簡単に計測可能なスマホアプリ、特許取得-富山大ほか
  • ウゴービ電子添文改訂、 MACE発現リスク20%低下示したP3データ反映-ノボ
  • 炎症性腸疾患に対するduvakitugの有効性・安全性の追加データ発表-仏サノフィほか
  • ミリキズマブ投与のIBD患者、多くが2年後も臨床的寛解/内視鏡的改善を維持-米リリー
  • DMDのエクソン44スキップ薬、医師主導治験でジストロフィン発現を確認-NCNPほか
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい