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VAP-1阻害剤RTU-1096の第1相単回投与試験終了を発表-アールテック・ウエノ

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2015年05月27日 PM03:00

健康成人男性を対象とした第1相臨床試験

株式会社アールテック・ウエノは5月25日、同社が開発中の抗炎症作用や免疫調節作用を有するVAP-1阻害剤である新規化合物(開発コードRTU-1096)の第1相単回投与試験を終了したことを発表した。

同社はVAP-1阻害作用に基づく新規作用機序の炎症性疾患治療薬の開発を行っている。VAP-1(Vascular adhesion protein-1)は、SSAO(Semicarbazide-sensitive amine oxidase)とも呼ばれ、血管内皮表面に存在する膜結合型(VAP-1)と、血清中に存在する遊離型(SSAO)の2つの型があり、VAP-1/SSAOとも記載される。前者は白血球(炎症に関する顆粒球、炎症や免疫に関するリンパ球や単球)との接着分子の機能を持ち、主に炎症に関連し、後者はアミンオキシダーゼ活性により生体内のアミンを解毒するという2つの異なる機能を有する蛋白だ。

、アトピー性皮膚炎、乾癬、肥満、、心疾患等では血清中または体のいろいろな組織でVAP-1/SSAO活性の増加がみられるため、阻害剤は、過剰になったVAP-1/SSAOの機能を抑制し、正常化することが期待されている。今回、その新規化合物(RTU-1096)を経口内服薬として、健康成人男性を対象とした第1相臨床試験を実施。最初の試験である単回投与試験が終了したという。

投与後速やかにVAP-1活性の顕著な低下を確認

同試験は、RTU-1096の単回投与における安全性・忍容性及び薬物動態を検討を目的に、プラセボ対照の二重盲検試験として実施。合計40例の被験者に治験薬が投薬されたが、中止例等は無く、全例が治験薬の投与を完了したという。有害事象はプラセボ投与群を含めて合計5例報告されたが、いずれも治験薬との因果関係が否定され、副作用と判断された事象は認められず、最高用量までの安全性・忍容性が確認されたとしている。

また、同試験では被験者の血中VAP-1活性を測定しており、RTU-1096投与群では低用量群から高用量群まですべての被験者で投与後速やかにVAP-1活性の顕著な低下がみられた。その作用は持続的であり、低下した血中VAP-1活性は徐々に回復したという。

この結果を踏まえ、同社は、RTU-1096の安全性・忍容性および薬物動態を検討する目的で、予定通り第1相反復投与試験を実施へ向けた準備を開始するとしている。

▼外部リンク
株式会社アールテック・ウエノ プレスリリース

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