高濃度水素水の抗疲労効果を立証、日本疲労学会で発表
大阪市立大学は5月22日、高濃度水素水が日常生活疲労に対する抗疲労効果を有すると発表した。この成果は、同大大学院医学研究科と、健康科学イノベーションセンター、メロディアン株式会社および理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センターとの共同研究によるもの。5月15~16日に山口県で開催された「第11回日本疲労学会」で発表された。
画像はリリースより
同研究グループは、起床時と夕食時に高濃度水素水またはコントロール水300ml(1日計600ml)を4週間摂取する2群間クロスオーバー二重盲検比較試験を実施。この試験は、抗疲労製品の効果に関する臨床評価ガイドラインに従い行われた。高濃度水素水は、市販の水素水(0.8~1.2ppm)で、対照コントロールとしては水素を含まず水素以外は同組成の飲料水を使用したという。
調査対象は、20~48歳の一般健常者26名(女性13名、男性13名)。検証時期は平成26年9月12日~12月5日だった。
睡眠の質やメンタルヘルスの改善、意欲の向上効果を確認
試験の結果、ピッツバーグ睡眠質問票による睡眠の質が、4週間の摂取後に有意に改善したことが分かったという。心電図と脈波の同時計測装置(疲労度計)を用いて自律神経機能を評価したところ、交感神経活動の指標値が高濃度水素水摂取群においてのみ、摂取前後で有意に低下した。さらに、認知機能検査としてディスプレイ上に示された数値と平仮名の文字25個を交互に探索する課題を用いて、課題に対する意欲を反映するトライアル間の反応速度も測定。その結果、高濃度水素水摂取群においてのみ、摂取前後で有意に短縮することが分かったという。
これらの結果から、高濃度水素水を摂取することで、睡眠の質改善、メンタルヘルス改善、安静時交感神経活動の抑制および作業課題に対する意欲向上の効果が立証されたとしている。
▼外部リンク
・大阪市立大学 プレスリリース