実質的な売上は対前年度2.8%の増収、連結業績予想の範囲内
武田薬品工業株式会社は5月15日、2014年度の連結業績および2015年度の連結業績予想を発表した。
報告によると、2014年度の実質的な売上は対前年度2.8%の増収、実質的なコア・アーニングスは対前年度2.1%の減収だが、同社が発表していた2014年度連結業績予想の範囲内だったという。さらに、2015年度以降は利益率の高い成長軌道へ回帰するとしている。
2015年度の純利益は倍増以上と予想、成長軌道へ回帰
同社によると、2014年度は、「エンティビオ」、「コントレイブ」、「タケキャブ」、2型糖尿病治療剤「ザファテック」という4つの重要な新製品の承認を取得するとともに、多発性骨髄腫治療薬「ixazomib」の臨床第3相試験の中間解析結果が出るなど、多くの重要な進捗があった年であったとしている。
潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤である「エンティビオ」 や、肥満症治療剤「コントレイブ」は、米国などでの立ち上がりが順調で、大うつ病治療剤 「ブリンテリックス」 については、米国売上が発売後1年で他の2つの抗うつ剤新薬を上回った。また、高血圧症治療剤 「アジルバ」 は対前年度80%の増収があった。これらの革新的な新製品が、同社の売り上げ成長を実現したとしている。
一方、EPSについては、米国で提起されたアクトス訴訟に関して、大多数を解決する和解に向けた合意の影響を受けた。しかしながら、2015年度以降は利益率の高い成長軌道へ回帰する見込み。アクトス訴訟の和解に関する影響を除いた2014年度の純利益に比して、2015年度の財務ベースの純利益は倍増以上と予想されている。
同社は、2015年度の1株当たりの配当は180円であり、2015年度以降も180円を最低でも維持できるよう努めるとしている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース