ACR20、プラセボに比べて優れた改善示す
米国のイーライリリー・アンド・カンパニーは4月20日、臨床開発が進められているモノクローナル抗体「イキセキズマブ」(ixekizumab)が、第3相試験において、生物学的製剤(bDMARD)による治療歴がない活動性関節症性乾癬(PsA)患者に対する治療効果がプラセボに対する優位性を示し、主要な目的を達成したことを発表した。
同試験は、PsA患者を対象とした「SPIRIT-P1試験」。患者は2つの異なるイキセキズマブの用量のうちいずれか、もしくはプラセボを24週間にわたって投与した。いずれの用量においても、ACR20改善率について、イキセキズマブはプラセボに比べて優れた改善を示したという。ACR20とは、米国リウマチ学会の基準によって定義された標準的に使用される評価指標で、PsAの症状が20%軽減したことを表す。
有害事象は、尋常性乾癬患者を対象とした第3相試験と同様
SPIRIT-P1試験において、イキセキズマブによる治療中に認められた有害事象の発生率は両方の用量ともに、プラセボよりも頻度が高い結果となったという。最もよく見られた有害事象は、中等度から重度の尋常性乾癬患者を対象としたイキセキズマブの第3相試験と同様なもの。また、イキセキズマブによる治療中に認められた重篤な有害事象の発生率は、プラセボと同様だったと報告している。
イキセキズマブは、炎症性サイトカインであるインターロイキン-17A(IL-17A)に高い親和性を持って特異的に結合し中和するモノクローナル抗体。これまでの研究から、PsAや乾癬などの自己免疫疾患に有効である可能性が明らかになっており、中等度から重度の乾癬の治療薬としても臨床開発が進められている。
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・日本イーライリリー株式会社 プレスリリース