CTEPH認知は1割強。難病に対する認知の低さが浮き彫りに
バイエル薬品株式会社は4月20日、世界肺高血圧症デー(5月5日)を前に、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)と、難病に対する生活者の意識と身近な症状に対するその対処方法などについて、全国の20~60代の男女1,000人を対象に調査を実施し、その調査結果を発表した。
同調査結果により、難病は「社会生活が困難」「明確な治療法がない」「かかったら治らない」と多くの人が考えていることが明らかになったという。また、難病に対する認知の低さも浮き彫りになった。
CTEPHについては、認知率が12.6%という結果だった。認知の低さに加え、難病は7~8割の人が「自分も家族も難病になる可能性は低い」と回答しており、難病はまだまだ自分のこととして捉えられていない現状が明らかになったという。さらに7割の人が日常で「疲れやすさ」や「だるさ」などを感じているにも関わらず「何もしない」とする割合が4割以上という結果となり、日常起きる症状の中に隠れた疾患や難病が隠れている可能性を疑う人は少ないことも示唆された。
病気の知識の向上が受診意識の向上につながる
また、CTEPHに関する情報を提示した後、改めて症状に対する対処法を聞いたところ、「特に何もしない」が減り、「一般病院に行く」、「総合病院に行く」、「専門医のいる病院に行く」など“病院に行く”との回答が大幅に増加。特に、「だるさ」や「疲れやすさ」については、“病院に行く”との回答がそれぞれ5%以下だったのが、3割以上(36.8%、34.7%)となった。
この調査結果を受けて慶應義塾大学医学部循環器内科の川上崇史特任助教は、「CTEPHは難病の中でも治療法がある疾患の1つです。難病の中には、早期発見と早期治療で患者さんのQOLが著しく向上する疾患もある。日常生活の中でよくある『だるさ』や『息切れ』など、一見軽い症状にも難病の前兆が隠れていることもあり、決して他人事ではない。病気の前兆を見逃さないようにしていただければ」と述べている。
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・バイエル薬品株式会社 プレスリリース