後発医薬品として2006年より販売中の抗悪性腫瘍剤
日本化薬株式会社は4月15日、抗悪性腫瘍剤「パクリタキセル注30mg/5mL「NK」、同100mg/16.7mL「NK」」(一般名:パクリタキセル)について、「胃がんに対する用法・用量80mg/m2(体表面積)の週1回投与(E法)」の追加に係る医薬品製造販売一部変更承認申請を行ったことを発表した。申請日は3月31日付け。
同剤は、2006年7月より販売を開始した抗悪性腫瘍剤の後発医薬品。現在は、卵巣がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、子宮体がん、再発又は遠隔転移を有する頭頚部がん、再発又は遠隔転移を有する食道がん、血管肉腫、進行又は再発の子宮頸がん、再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)の治療に使用されている。
半年程度の審査期間での承認に期待
同剤を含有する先発医薬品は、学会からの効能・効果追加要望に基づき、2015年1月23日に開催された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、公知申請への該当性に関する報告書が作成されている。その後に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請を行っても差し支えないとの事前評価が得られていた。
このような先発医薬品の事前評価に加え、2011年2月23日に厚労省発出の「薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品の後発医薬品の取扱いについて」に記載された「標準先発品と同時期の公知申請を積極的に検討されたい」との通知を受け、今回の公知申請に至ったという。
今回の申請は、半年程度の審査期間での承認が期待される。同社は引き続き、がん治療に有用な新薬の開発を進め、製造販売承認を有する抗がん薬に関して国内と海外のドラッグラグ解消に取り組んでいきたいとしている。
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・日本化薬株式会社 ニュースリリース