グローバルでの売上高は前年比6%増の約1.6兆円
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は4月8日、都内で記者会見を開催。同社代表取締役社長のクラウス・アイラセン氏が、グローバルならびに日本国内における2014年のビジネスハイライトを発表した。
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
クラウス・アイラセン代表取締役社長
糖尿病領域に主軸を置くノボ ノルディスク社。2014年の全世界でのインスリン市場のシェアは47%(数量ベース)を記録した。血友病治療薬など他の領域も含めたグローバルでの売上では、前年比6%増の888億デンマーククローネ(約1.6兆円)となった。「我々の売り上げの約8割は、糖尿病ケアが占めています。とくに現在25か国で販売されている持効型インスリンアナログ製剤の『トレシーバ(R)』(一般名:インスリン デグルデク)が大きく貢献しました」と好調の理由を明かした。
糖尿病市場は、過去10年間の年平均成長率が12%と、大幅な成長をとげている。「糖尿病領域では、新たな企業が急速に参入する一方で、同じく急速に退出していきます。そうしたなか、インスリンやGLP-1受容体作動薬など注射薬の市場で我々は17%の伸びを記録し、着実な成長をとげています」とアイラセン氏は語り、同領域のマーケットリーダーとしての自信をのぞかせた。
トレシーバの投薬期間制限解除、ビクトーザの2型糖尿病適応でシェアを回復
日本国内において2014年は、トレシーバの投薬期間制限が解除されたほか、GLP-1受容体作動薬「ビクトーザ(R)」(一般名:リラグルチド)が2型糖尿病を効能・効果とした一部変更承認を取得。売上高は前年比2.1%増の990億円(薬価ベース)となり、2011年から2期連続だったマイナス成長から脱した。
「インスリン市場ではここ数年、ベーサルインスリン(基礎インスリン)がシェアを伸ばしています。ノボ ノルディスクはベーサルインスリンのシェアでは37%にとどまっていましたが、ベーサルインスリンであるトレシーバの投薬期間制限が解除されたことで、全インスリン市場でのシェアも回復しつつあります」(アイラセン氏)
ビクトーザについて、アイラセン氏は「ビクトーザはGLP-1市場の60%(金額ベース)を占めるリーダー。2型糖尿病の適応を取得したことで、GLP-1市場の拡大をけん引し全糖尿病治療薬市場における、ノボ ノルディスク ファーマのシェアも回復基調にあります」と語った。
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