2年間投与した後も乾癬患者の約9割でPASI75が持続
スイスのノバルティス社は3月21日、「コセンティクス(R)」(一般名:セクキヌマブ)を乾癬の患者に2年間投与した新たな結果として、強力かつ持続的な有効性と良好な安全性プロファイルが示されたと発表した。
このデータは、第3相試験である「FIXTURE試験」と「ERASURE試験」の継続試験である「A2302E1継続試験」から得られたもの。コセンティクス300mgを52週投与した時点で、乾癬の局面型皮疹の発赤、鱗屑、肥厚の減少、および各身体部位の罹患面積によって、治療の有効性を評価するPASI75を達成していた乾癬患者の7割は、2年後に皮膚症状の寛解またはほぼ寛解(PASI90またはPASI100)を達成した。また、88%の患者がPASI75を維持したという。
PsA、ASに対する治療薬としての承認申請も計画中
コセンティクスは、中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者に対する全身療法の第一選択薬として2015年1月に欧州で承認され、全身療法または光線療法の適応となる中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者に対する治療薬として米国で承認された、最初で唯一のIL-17A阻害薬。EUおよび米国に加えて、スイス、チリ、オーストラリア、カナダ、シンガポールでも中等症から重症の尋常性乾癬に対する治療薬として承認されている。日本では2014年12月に中等症から重症の尋常性乾癬と活動性関節症性乾癬(PsA)に対する治療薬として承認され、2015年2月27日に発売を開始している。
また、同剤は活動性関節症性乾癬(PsA)および強直性脊椎炎(AS)に対する治療薬としても第3相開発が実施されており、各国規制当局への承認申請は2015年に計画されている。なお、今回の試験結果は、米国サンフランシスコで開催された第73回米国皮膚科学会(ADD:American Academy of Dermatology)におけるレイトブレーキングセッションで初めて発表された。
▼外部リンク
・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース