吸収の始まりを早くしたノボラピッドの新製剤
デンマークのノボ ノルディスク社は3月25日、新規の超速効型インスリン アスパルト製剤(faster-acting insulin aspart)の第3a相試験であるonset(R)1およびonset2を終了し、その速報結果を発表した。
faster-acting insulin aspartは、1型および2型糖尿病患者における食後の血糖上昇を抑制する食事時インスリン(ボーラスインスリン)であり、インスリンポンプにも使用される。同剤は、ノボラピッド(R)(有効成分:インスリン アスパルト)の新製剤で、吸収の始まりを早くし、かつ吸収速度を高めるために2つの添加剤を加えたものだという。
今回結果が発表された試験では、それぞれ1型および2型糖尿病患者を対象に、ベーサル・ボーラス療法におけるfaster-acting insulin aspartおよびノボラピッドの有効性および安全性の比較を行った。
HbA1cの低下作用について非劣性を確認
いずれの試験においても主要目的が達成され、HbA1cの低下作用について、faster-acting insulin aspartのノボラピッドに対する非劣性が示されたという。1型糖尿病患者では、HbA1cの低下量が、ノボラピッド(食前投与)と比較してfaster-acting insulin aspart(食前投与)において統計的に有意に大きいことを確認。さらに、両試験において、食事試験における食後血糖増加量が、ノボラピッドと比較してfaster-acting insulin aspartで小さいことが示されたとしている。
また、両試験において、faster-acting insulin aspart およびノボラピッドの安全性ならびに忍容性は、以前報告されたプロファイルと同様であることも確認。有害事象およびその他の安全性パラメーターについて、製剤間で明らかな違いは認められなかったという。
なお、ノボ社は、同剤の米国および欧州連合における承認申請は年末頃になると見込んでいる。
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・ノボ ノルディスク ファーマ株式会社