AJM300およびAJG511の開発について
味の素製薬株式会社は3月31日、キッセイ薬品工業株式会社と共同で、潰瘍性大腸炎治療薬α4インテグリン阻害剤「AJM300」と、ブデソニド注腸フォーム製剤「AJG511」の国内提携に関する契約を締結したと発表した。
同契約により、両社はAJM300およびAJG511の開発を共同で行うこととなる。味の素製薬の製造販売承認取得後、両社が日本国内において同一製品名にて共同販売を行う予定としている。
共に第3相臨床試験中、AJG511は欧州で既に発売済み
AJM300は、味の素製薬が創製し、国内で潰瘍性大腸炎治療薬として開発中の、経口α4インテグリン阻害剤。現在、第3相臨床試験を実施中である。炎症部位への過剰なリンパ球浸潤を抑制するという新規作用メカニズムを有しており、これまでの臨床試験で経口α4インテグリン阻害剤としては世界ではじめて有効性が確認されている。
AJG511は、日本初のブデソニドを有効成分とする泡状の注腸製剤(注腸フォーム製剤)。味の素製薬がドイツのDr. Falk Pharma社より導入し、現在第3相臨床試験を実施中だ。ブデソニドは、局所作用型ステロイドであるため全身性の副作用の低減が期待でき、さらに、泡状であることにより直腸およびS状結腸の炎症部位に薬剤が到達し、投与後にも漏れ出しにくいという特徴があるという。ブデソニド注腸フォーム剤は、欧州においては既に発売され、処方が増加している。
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・味の素製薬株式会社 ニュースリリース