日本のがん患者のニーズに広範かつ迅速に対応することが可能に
武田薬品工業株式会社は3月23日、グローバルのコマーシャル部門であるGlobal Oncology Business Unitの日本における代表部門として、日本オンコロジー事業部(英名:Japan Oncology Business Unit)を4月1日付で発足させることを発表した。
同事業部は、国内におけるがん領域の専門組織として、日本のがん患者のニーズをこれまで以上にきめ細かく、継続的に把握するとともに、深く理解することで、より早く次世代のがん治療薬を必要とする患者に届けられるよう、専門性を活かした活動を展開していくという。
がん治療薬のポートフォリオ拡充を推進
武田薬品は、現在国内において、結腸・直腸がん治療剤「ベクティビックス(R)」、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(R)」などを販売中。その他にも有望ながん治療薬を日本で開発中としている。
中でも注目されるのが、米国食品医薬品局(FDA)からBreakthrough Therapy の指定を受けた「ixazomib」だ。ixazomibは、多発性骨髄腫や全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬で、米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについて、オーファンドラッグとして指定されている。同薬は、臨床第3相試験を開始した最初の経口プロテアソーム阻害薬であり、現在、4つの国際共同臨床第3相試験が実施されている。
今後、同社の日本オンコロジー事業部は、Takeda Oncologyおよびグローバルの研究開発部門と密接に連携し、がん治療薬のポートフォリオを拡充していきたいとしている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース