第3相PINNACLEプログラムからの肯定的な速報結果を発表
英国のアストラゼネカは3月18日、「PT003」の慢性閉塞性肺疾患(COPD) 患者の肺機能改善における可能性を調べる2本の主要24週試験(PINNACLE1およびPINNACLE2)を含む第3相PINNACLEプログラムからの肯定的な速報結果を発表した。
PT003は長時間作用型ムスカリン拮抗剤(LAMA)であるグリコピロニウム(PT001)と長時間作用型β2刺激剤(LABA)であるホルモテロールフマル酸(PT005)の1日2回投与定量配合剤。PINNACLE1およびPINNACLE2試験ともに、トラフ1秒間努力呼気容量(FEV1)測定による肺機能へのベネフィットの評価が主要目的であった。
同試験の結果、PT003は、PT001、 PT005およびプラセボとの比較で、トラフFEV1において統計学的に有意な改善を示し、PT001およびPT005ともに、プラセボとの比較でトラフFEV1において統計学的に有意な改善を示したという。
2015年中に全世界での承認申請を開始予定
アストラゼネカ・グローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーのブリッグス・モリソン氏は、この試験結果を受け、
「これらのポジティブな速報結果により、身体を衰弱させるCOPDの慢性症状に苦しむ患者さんの新規治療薬としてのPT003の可能性が示されました。単一加圧式定量デバイスでユニークなLAMA/LABA製剤を提供する能力は、エアロゾール吸入器を使用する世界中の約30%の患者さんを助けるために重要です。また、本日の結果は、当社のLAMA/LABAおよび吸入ステロイドの3剤配合剤の開発にとっても励みになるものです」
とコメントした。
同社は、2015年にPT003の全世界での承認申請を開始する予定。PINNACLE1、2および3の第3相試験からのデータは2015年後半に開催される学術集会で発表される。
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・アストラゼネカ株式会社 プレスリリース