うつ病などの適応を有する選択的セロトニン再取り込み阻害剤
ファイザー株式会社は3月20日、「ジェイゾロフト(R)錠/OD錠25mg、同50mg、同100mg」(一般名:塩酸セルトラリン)の外傷後ストレス障害(PTSD)に対する効能・効果の追加承認を取得したと発表した。
同剤は既に、うつ病・うつ状態およびパニック障害の適応を有する選択的セロトニン再取り込み阻害剤として、2006年に普通錠、2014年にOD錠が発売され、これらの精神疾患治療における標準的な治療薬として広く処方されている。
国内での開発要請を受け公知申請
PTSDは、国内では阪神・淡路大震災を契機として社会的に広く知られるようになった精神疾患。2011年3月に発生した東日本大震災においては、被災者のみならず救援者にもPTSDの発症が報告されたことから、その治療に対する関心はますます高まっている。
ジェイゾロフトはPTSDについても、海外において90以上の国と地域で承認されており、国際的にPTSDの標準的な治療薬となっている。日本国内では、日本トラウマティック・ストレス学会からPTSDの開発要請を受け、国内で集積した使用実態調査などから精査を重ねていた。再審査期間の終了とともに公知申請を行い、今回の承認に至ったという。
用法・用量は、通常、成人にはセルトラリンとして1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで漸増し、1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により1日100mgを超えない範囲で適宜増減するとされている。
▼外部リンク
・ファイザー株式会社 プレスリリース